男性不妊の割合は多い
妊娠といえば女性がするものですから、なんとなく不妊=女性側の問題?というイメージがあるかもしれません。しかしこれは大きなまちがいで、イメージとは裏腹に男性側に異常が認められる男性不妊の割合は少なくありません。
データーの出処でかなり開きがありますが、不妊症でも男性側に問題のある不妊は30%とも40%ともいわれています。40%であれば半数まではいかなくてもかなり大きな割合です。日本においては女性側に問題のある不妊と男性側に問題のある不妊の割合は半々であるとさえいわれています。
男性不妊の原因になる内の約9割が「造精機能障害」に該当します。「造精機能障害」はさらに細分化されます。
造精機能障害の原因
乏精子症(ぼうせいししょう)または精子欠乏症
精子の数が少ない場合は乏精子症といわれる症状です。具体的な数字としては精液1ml中に精子の数が2,000万以下(WHOの基準で妊娠するための最低限の数)で乏精子症に該当します。
この場合には症状によって治療法が異なります。改善するための漢方薬が処方されたり次の段階として人工授精や体外受精が行われます。
無精子症
精子が全く存在しない症状です。睾丸に精子がいないと無論妊娠が不可能です。少しでも精子を作る能力が残っていれば、人工授精などで妊娠する可能性があります。
精子無力症
精巣で作られた精子の数は正常でも運動能力が低いとこの症状が該当することになります。妊娠するためには約半数の精子が活発に運動している必要があるといわれています。検査の結果によって人工授精や顕微授精などが行われます。
乏精子症 は男性不妊のなかでも一番多い原因です。精子の数が2,000万という数字を書いていますが、近年まではその数は5,000万とされていました。このことからもいかにこの症状が増えているのかがわかると思います。生殖機能が低下した原因は、ストレスや肥満、食べ物であったりアルコールの影響であったり、主に生活習慣に関わることが原因だとされています。
いずれにせよ不妊症の原因が何しらの問題を抱えていた場合、長いこと妊活を行っても赤ちゃんに恵まれない結果になってしまします。一年間妊活を行っても子宝に恵まれない場合には、一度病院に相談する方が妊娠につながる確率が高くなると思います。時には男性不妊の原因が先天性のものだということもあります。